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暗号資産のウォレットは、秘密鍵をどこに置くかで「ホットウォレット」と「コールドウォレット」に分かれます。取引所の口座もウォレットの一種ですが、秘密鍵を持っているのは取引所です。このページでは、日本語で使える主なウォレット、ホットとコールドの選び分け、そして国内取引所から自分のウォレットへ移すときに日本特有のトラベルルールで気をつける点を順に説明します。
ホットウォレットとコールドウォレットは何が違いますか?
ホットウォレットはスマートフォンやパソコンのアプリ、ブラウザ拡張機能など、インターネットにつながった環境で秘密鍵を扱うウォレットです。コールドウォレットは、ハードウェアウォレットのように秘密鍵をネットから切り離した機器に保管します。日常の送金や少額の管理はホット、長期で持つまとまった金額はコールド、と使い分けるのが基本です。
| 種類 | 代表例 | 秘密鍵の場所 | 向いている使い方 | 主なリスク |
|---|---|---|---|---|
| 取引所の口座 | bitFlyer、コインチェック、ビットバンクなど国内登録業者 | 取引所が管理 | 売買、日本円への換金 | 流出事故、経営破綻、口座凍結 |
| ホットウォレット(ソフトウェア) | MetaMask、SBI Web3ウォレット、HashPort Wallet | 自分のスマートフォンやパソコン | 少額の送金、NFT、ステーブルコインの受け取り | フィッシング、マルウェア、端末の紛失 |
| コールドウォレット(ハードウェア) | Ledger、Trezor | 専用機器の中のセキュアチップ | 長期保有、大きな金額の保管 | リカバリーフレーズの紛失、偽物の機器 |
どの方式でも、自分で秘密鍵を管理する場合は、それを失ったときに資産を取り戻す手段がありません。SBI VCトレードも重要事項の説明で、秘密鍵を失った場合は保有する暗号資産を利用できず、価値を失う可能性があると明記しています。
日本語で使える暗号資産ウォレットにはどんなものがありますか?
日本語の画面で使える代表的なウォレットとしては、日本語サイトを持つMetaMask、SBI VCトレードが提供するSBI Web3ウォレット、日本円ステーブルコインJPYCの公式サービスが推奨するHashPort Wallet、日本語の公式ストアがあるLedgerとTrezorのハードウェアウォレットが挙げられます。用途によって向き不向きがはっきり分かれます。
- MetaMask:イーサリアム系のチェーンで広く使われるウォレットで、公式サイトに日本語版があります。トークンのスワップなどの機能も備えています。
- SBI Web3ウォレット:SBI VCトレードが提供し、NFTの受け取りや売買、保管までを一つのサービスで扱えると案内しています。利用手数料は0円とされています。
- HashPort Wallet:JPYC株式会社が、JPYC EXに接続する推奨ウォレットとして紹介しています。WalletConnectとカスタムトークン追加に対応したウォレットが条件です。
- Ledger・Trezor:どちらも公式サイトとストアに日本語ページがあります。比較はLedgerとTrezorの比較を参照してください。
ウォレットのアプリやソフトは、必ず公式サイトか公式のアプリストアから入手してください。検索広告やSNSのリンクから偽サイトに誘導され、リカバリーフレーズを入力させられる手口が多く報告されています。
取引所から自分のウォレットへ移すにはどうすればよいですか?
基本の流れは、ウォレットで受け取り用アドレスを表示し、取引所の送付画面にそのアドレスと数量を入力し、トラベルルールで求められる送付先情報を申告して送る、という手順です。最初は少額で試し送りをして、着金を確認してから残りを送ると、アドレスやネットワークの選び間違いによる損失を防げます。
- 受け取りアドレスを確認:ウォレットのアプリでアドレスを表示します。ハードウェアウォレットなら、機器の画面にも同じアドレスが表示されることを確認します。
- ネットワークを合わせる:同じ銘柄でも複数のネットワークがあります。ビットバンクの入金表では、ETHがEthereum、Arbitrum、OP Mainnetの3つに分かれています。送る側と受け取る側で同じネットワークを選んでください。
- 送付先情報を申告:国内取引所では、送付先が自分のプライベートウォレットか、どの取引所かを申告する画面があります。
- 少額で試す:最小送付数量(bitFlyerのBTCは0.001 BTC)を確認し、少額を送って着金を確かめます。
- 手数料を確認:BTCの送付手数料はbitFlyer 0.0004 BTC、ビットバンク0.0006 BTC、コインチェック0.0005 BTCから、GMOコインとSBI VCトレードは無料です(2026年11月時点)。
トラベルルールで送れない送付先はありますか?
あります。トラベルルールは、暗号資産を送る取引所が、送付依頼人と受取人に関する一定の情報を受け取り側の取引所に通知しなければならないというルールです。国内取引所はこのため、通知の仕組みに対応していない一部の海外取引所への送付を受け付けていません。一方、MetaMaskのような自分のプライベートウォレットへの送付は認められています。
GMOコインの場合、送付できる宛先は、同じトラベルルール対応ソリューション(Sygna Hub)を使う国内の取引所、通知対象国・地域に所在しない取引所(所在地不明を含む)、プライベートウォレットの3種類です。通知対象国・地域にはアメリカ合衆国、イギリス、アラブ首長国連邦などが含まれ、今後も追加される予定とされています。条件に当てはまっていても、取引所の判断で送付を断る場合があります。
自分のウォレットに一度移してから海外の取引所へ送るという使い方を考える人もいますが、金融庁から警告を受けた無登録業者を使うこと自体にリスクがあります。登録業者と警告業者の区別は国内取引所の選び方で確認してください。
リカバリーフレーズはどう保管すればよいですか?
リカバリーフレーズ(シードフレーズ)は、ウォレットを復元するための12語または24語の単語列で、これを知っている人は誰でも資産を動かせます。紙や金属のプレートに書き写し、自宅の別々の場所など、オフラインで管理するのが基本です。スマートフォンの写真、クラウドのメモ、メールに保存するのは避けてください。
取引所のサポート、ウォレットの開発元、行政機関が、リカバリーフレーズを電話やメール、チャットで聞いてくることはありません。「アカウントの確認のため」「弁済を受け取るため」といった理由でフレーズの入力を求められたら、それは詐欺です。マウントゴックスの再生管財人も、管財人を装うメールや偽サイトへの注意を公式サイトで呼びかけています。英語の詳しい保管方法はHow to store a seed phraseにあります。
ステーブルコインを受け取るときに注意することは何ですか?
日本円建てのJPYCや米ドル建てのUSDCを受け取る場合も、ネットワークの一致と公式のトークンかどうかの確認が重要です。JPYC EXはEthereum、Polygon、Avalanche、Kaiaの各ネットワークに対応しており、ウォレット側で正しいネットワークとトークンを追加しておく必要があります。JPYC株式会社は偽のトークンに関する注意喚起も出しています。
ウォレットに見覚えのないトークンが届いていても、触らないのが安全です。「エアドロップを受け取るにはこのサイトに接続」といった誘導は、ウォレットの権限を奪うための典型的な手口です。ステーブルコインの制度はUSDTとUSDCとJPYCの違いで詳しく扱っています。
ウォレットを使い始める前に何を準備すべきですか?
準備として、公式サイトからアプリを入手する、リカバリーフレーズを書き写す紙か金属プレートを用意する、少額で送受信の練習をする、の3つを済ませておくと安心です。ハードウェアウォレットを使うなら、未開封の状態で公式ストアか正規販売店から購入し、初期設定で表示される単語を自分で書き取ります。
税金の計算では、取引所から自分のウォレットへ移しただけでは利益は確定しませんが、ウォレット内での交換やNFTの購入は課税対象になる場合があります。詳しくは暗号資産の税金を参照してください。ほかの解説はCoinChoose日本語版トップから探せます。
よくある質問
取引所の口座だけでウォレットは不要ですか?
売買が中心で金額が小さいなら、取引所の口座だけで足りる人も多いです。ただし取引所の口座では秘密鍵を取引所が管理しているため、流出や破綻のリスクは自分ではコントロールできません。長期で大きな金額を持つ場合は自己管理も検討してください。
MetaMaskでビットコインを管理できますか?
MetaMaskは主にイーサリアム系のチェーンで使われてきたウォレットで、公式サイトではBitcoinやSolanaの購入・売却にも触れています。対応状況は変わるため、使う前に公式サイトで対応チェーンを確認してください。
送付先のネットワークを間違えるとどうなりますか?
受け取り側がそのネットワークに対応していないと、資産が届かず取り戻せない場合があります。ビットバンクのようにETHを複数のネットワークで扱う取引所もあるため、送る側と受け取る側で同じネットワークを選び、最初は少額で試してください。
国内取引所から海外取引所へ送れますか?
トラベルルールにより送付先は制限されます。GMOコインの場合、送付できるのは同じ通知システムを使う国内取引所、通知対象国・地域にない取引所、プライベートウォレットで、アメリカやイギリスなどの通知対象国の取引所は対象外です。
リカバリーフレーズをなくしたらどうなりますか?
機器が壊れたり紛失したりしたときにウォレットを復元できず、資産を失う可能性があります。開発元も取引所も代わりに復元することはできません。書き写したフレーズを、火災や水害も考えて保管してください。
出典一覧
- 01SBI VCトレード: SBI Web3ウォレットsbivc.co.jp
- 02SBI VCトレード: 手数料一覧(重要事項の説明を含む)sbivc.co.jp
- 03MetaMask: 公式サイト(日本語)metamask.io
- 04JPYC株式会社: JPYC EXjpyc.co.jp
- 05Ledger: ハードウェアウォレットの比較(日本語ストア)shop.ledger.com
- 06Trezor: ハードウェア・ウォレットの比較(日本語)trezor.io
- 07GMOコイン: トラベルルールについてcoin.z.com
- 08bitbank: 入金方法bitbank.cc
- 09bitFlyer: 手数料一覧・税bitflyer.com
- 10Coincheck: 送金・売買・入出金手数料coincheck.com
- 11MTGOX再生管財人: お知らせmtgox.com
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